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民泊の確定申告は必要?所得区分の考え方と申告前に確認したいこと

民泊やリゾートヴィラの宿泊収入がある場合、多くのケースで確定申告が必要になります。所得区分は国税庁の公表資料では「原則として雑所得」とされていますが、事業の規模や契約の形によって事業所得・不動産所得になることもあります。この記事では、申告が必要かどうかの目安と所得区分の考え方を、一般論として整理します。

民泊の確定申告が必要になるのはどんなとき?

個人事業主や年金受給者など、もともと確定申告をしている方は、民泊の所得もあわせて申告するのが基本です。会社員などの給与所得者の場合は、国税庁のタックスアンサー「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」に示されている基準が目安になります。

同資料では、給与を1か所から受けていて全額が源泉徴収の対象になっている人でも、給与所得・退職所得以外の各種の所得金額の合計が20万円を超える場合は確定申告が必要とされています。ここでいう「所得金額」は売上ではなく、収入から必要経費を差し引いた後の金額である点に注意しましょう。

なお、所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。住民税の扱いはお住まいの市区町村で確認してください。

民泊の所得区分は雑所得・事業所得・不動産所得のどれ?

民泊の所得区分について、国税庁は「住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業により生じる所得の課税関係等について(情報)」(平成30年6月)で考え方を示しています。概要は次のとおりです。

  • 自己が居住する住宅を利用して住宅宿泊事業を行うことによる所得は、原則として雑所得に区分される
  • 専ら住宅宿泊事業による所得で生計を立てているなど、事業として行われていることが明らかな場合は事業所得に該当する
  • 不動産賃貸業を営む方が、賃貸契約の終了から次の契約までの間に一時的に住宅宿泊事業を行う場合は、不動産所得に含めて差し支えない

この資料は住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)による民泊を前提にしたものです。旅館業法の許可を得て営業する宿泊施設や、宿泊専用に建てたリゾートヴィラを運営会社に任せる場合は、契約の形(自分で宿泊事業を営むのか、建物を貸しているのか など)によって判断が変わる可能性があります。自己判断せず、契約書を持って税理士に確認すると安心です。

所得区分で何が変わるのか

所得区分によって、損失が出たときの扱いや使える制度が変わります。国税庁のタックスアンサー「No.1500 雑所得」では、雑所得の計算上生じた損失は他の所得と損益通算できないとされています。一方、不動産所得や事業所得では、一定の要件のもとで損益通算や青色申告の特典を使える場合があります。「赤字なら給与と相殺できる」と思い込まず、自分のケースがどの区分になるかを先に確認しておくことが大切です。

民泊の確定申告で計上できる必要経費の例

前述の国税庁資料では、住宅宿泊事業の必要経費の例として次のようなものが挙げられています。

  • 住宅宿泊仲介業者(予約サイトなど)に支払う仲介手数料
  • 住宅宿泊管理業者などに支払う管理費用や広告宣伝費
  • 水道光熱費、通信費
  • 非常用照明器具の購入・設置費用、宿泊者用の日用品などの購入費
  • 家屋の減価償却費、固定資産税
  • 事業用資金の借入金利子

自宅の一部で民泊をする場合のように、生活用と業務用が混ざる費用は、業務に使った部分だけを合理的な方法で按分して計上します。また、ローン返済のうち元金部分は経費にならず、経費になるのは利息部分であることも押さえておきましょう。費用の内訳を詳しく知りたい方は、あわせてリゾートヴィラの経費内訳は?運営・維持にかかる費用と見落としがちな支出もご覧ください。

申告前に準備しておきたい書類と記録

確定申告をスムーズに進めるには、日頃から収入と経費の記録を残しておくことが欠かせません。具体的には次のようなものを保管しておくと安心です。

  • 運営会社や予約サイトから届く売上・手数料の明細
  • 清掃、リネン、消耗品、修繕などの領収書や請求書
  • 固定資産税の納税通知書、保険料の支払記録
  • ローンの返済予定表(利息と元金の内訳がわかるもの)
  • 建物や設備の取得価額がわかる契約書・請求書

なお、国税庁の「No.1500 雑所得」によると、前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える方は現金預金取引等関係書類の保存が、1,000万円を超える方は確定申告書への収支内訳書などの添付が必要とされています。建物の減価償却の考え方はリゾートヴィラの減価償却とは?耐用年数の考え方と節税の誤解で解説しています。

よくある質問

Q. 民泊が赤字の年も確定申告は必要ですか?

A. 所得がない、または赤字であれば所得税の申告が不要になるケースもありますが、ほかの所得の状況や所得区分によって判断が変わります。不動産所得や事業所得に該当する場合は、申告することで損益通算などの対象になる可能性もあるため、税理士に確認しましょう。

Q. 運営会社に任せていても、申告は自分でする必要がありますか?

A. 運営を任せていても、宿泊収入を得るのはオーナーご本人のため、確定申告はオーナー自身(または依頼した税理士)が行うのが一般的です。運営会社から届く明細は申告の基礎資料になるので、毎月保管しておきましょう。

Q. 青色申告はできますか?

A. 青色申告は不動産所得・事業所得・山林所得がある方が対象の制度で、雑所得では利用できません。どの所得区分になるかで使える制度が変わるため、開業前の段階で税理士に相談しておくと準備がしやすくなります。

まとめ

民泊やリゾートヴィラの収入は、給与所得者でも所得が20万円を超えれば確定申告が必要になるのが基本です。所得区分は住宅宿泊事業では原則として雑所得とされていますが、規模や契約形態によって変わり、損益通算の可否などにも影響します。税金のルールは改正されることもあるため、最新情報を国税庁のサイトで確認し、具体的な判断は税理士に相談しましょう。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の収益や利回りを保証するものではありません。税務・法務の判断は専門家にご相談ください。

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